風を感じて・・・

DM.Sae

2007年02月15日 14:56

普段「遠州綿紬」を
ブログの中心で叫んでいる私ですが(笑)
実際には服地から着物地までとても広く見ています。
ピーンと来る素材をいつもいつも探しています。


それはノーブランド・一切れ100円のはぎれでした

スカーフのはぎれとして売られ売り場の片隅にあったダンボールの中
紫を中心にいろいろな色が揃っていて綺麗な色だなぁ~・・・と思いながら手に取って見ていた私
突然頭の中に雷が落ちたような衝撃とともに
一つの絵が落ちてきました。。。

それはまさにこんな絵でした



泉谷むつみさん

私が衣裳を作りたいと思うきっかけを作って頂き
なおかつ初めて衣裳を作らせて頂いた方でもあります~

作ることが決まったとき
即座に衣裳のテーマは「風」だと思いました。
泉谷さんはとても透明感のあるオーラで、
もともと私はよく目を凝らさないと向こう側が透けて見えてしまうような・・・
そんな印象を持っていました。
歌い始めるとまるでほんわりとした春風が吹くような・・・。
そんなイメージの衣裳を作りたいと思いました。

そんな時であったこのはぎれ達。
頭の中の絵があまりにはっきりと見え
心臓がドキドキ
カラダはがじがじ


まだ洋裁学校へ通っていた頃で
技術的に今よりも更に未熟だらけだった私は

「作れる」「作れない」「作れる」「無理無理・・・」

一人でどれほど繰り返し自問自答していたでしょう~
何せドレスを作るのも初めてだったのです。
決心がつかず一緒にいた友達に

「こんなの作ろうと思うんだけど、作れるかなぁ~」

とおずおず尋ねると

「あなたなら大丈夫なんじゃない?」 と一言


この言葉がどれだけ私の背中を押してくれたか分かりません


こうして生まれて初めて作るステージ衣裳の素材が決まったのであります。
そして
色・柄をみながら
バランスを作りながら
パッチワークを組むように一柄一柄組み合わせ
縫い合わせていきました

下の紫のドレスは表色に合わせて名古屋まで出かけて見つけてきました~

洋裁学校の先生はじめ沢山の人から後押ししていただきながら
この衣裳を作り上げられたことは
私にとって大きな大きな一歩でした
無事の完成に気を良くした私は
以降洋裁の道にますますはまっていくことになったのであります

実はむつみさんは
もともと娘達のピアノの先生でした。
合唱部の長女も
吹奏楽部の次女も
今こうして音楽の世界を楽しんでいるのは
ピアノのレッスンを通して音楽の楽しみ方ををむつみさんに教えて頂いたことが大きかったようです



親子ともども
大きな大きな出会いでありました

泉谷むつみさんは
浜松近郊でコンサートなど広く活躍されています
機会がありましたら是非ステージをご覧になってみては如何でしょう~

http://mutsumi.s82.xrea.com/